二十四節気のひとつである立冬、今年は11月7日(土)です。 「冬の始まり」と言われる日で、この頃から朝夕の冷え込みを強く感じるようになります。ただ、秋から冬への移行期間というムードで、そこまで寒さを感じない、気持ちのいい日も多いのも事実。 今日はそんな時期の過ごし方について、お話ししましょう。
風邪を引きやすい時期です。 まずはファッションの見直しから。
昨今の秋の短さゆえか、暖房時期が急にやってきたように感じませんか? 昼夜の気温差も大きくなっていますが、まだ頭の中には冬への意識がしっかりと根付いていない時期かもしれません。だからこそ、この時期のファッションには要注意を。少しの注意で風邪の危険を避けられます。
そのキーワードにイメージしたいのが、誰もが知る定番食材「ネギ」。 薄いシャツにダウンだけ、など「枚数少なめ」ファッションも気軽でトレンドですが、出来ればこの時期はネギのように、いくつもの薄い層を重ねてすっぽりと体を包むのがおすすめ。ネギのイメージで心地よい素材を重ねていくことで、洋服だけでなく、洋服と洋服の間にできた空気層でも体を包み込むことができます。
そして、暖房の効いた場所では汗ばむことのないちょうどいい体感温度になるように、こまめに脱ぎ着をして調整しましょう。暖房室内で汗をかいたまま寒い場所に出かけると、急激に体温が奪われて風邪を引く大きな要因になります。
さらにネギのように「切れ目ゾーンなくフィット」するように着ることも重要。 下半身をタイツで包んだら、上半身のアンダーシャツなどは「タイツイン」で着てピタッとからだにフィットさせる。シャツを着たら先にストールを巻いて、上からジャケットを羽織りストールとの隙間を作らずに。そんな少しの工夫だけでぐっと暖かくなります。
さらにナチュラルな 「マッスルテック」の着用を。
そして、実はかなり大切なのがヒートテックならぬ、「マッスルテック」(笑)の着用。「私の場合、ミートテックならたっぷり着ているのだけど」と下を向きたくなりますが、できれば「ミート」ではなくて「マッスル(筋肉)」をしっかりとつけていくことが大切です。
調べてみると、日本人の平均体温は50年前と比べて0.7℃も下がっていると言われています。体温が低いと免疫力が下がるとも言われていますが、コロナ禍で自分の日頃の体温を認識する機会が増えて「え、こんなに低いの?」と驚いた人も多かったのではないでしょうか?
おそらく、昔は掃除や洗濯、畑仕事など普段の暮らしでの運動量がそれなりに多かったのですが、今はテレワーク、エレベータなどの利用で「動かない暮らし」が進んでいるのがその要因。 運動量が低下すれば、筋肉量の減少は避けられず、その結果体温が下がり基礎代謝も下がり・・・免疫力が下がるだけでなく、脂肪量が増加して太りやすくもなるので、悪いことばかりです。
この冬を元気に乗り切るために、1日30分を目安によく歩く、スクワットなどを習慣にする、ストレッチをする、など筋肉量をあげる習慣を始めてみませんか? (注釈)ヒートテック:株式会社ユニクロの登録商標です。
立冬補冬、補嘴空。 旬を取り入れて、体の冬支度。
この「立冬補冬、補嘴空」というのは、中国のことわざです。立冬の時期にしっかりと旬なものを食べて来たる冬に向けて体調を調整しましょう、という意味のようですが、暖房の効き過ぎた場所で冷たい飲食で体を冷やしたりしないように充分に注意をしていきましょう。
ファッションのキーワードで取り上げた「ネギ」は、体を温める食材で血流を改善させると言われています。疲労回復効果もあると言われているので、まさにこの時期にいいですね。ちょうど今から2月頃にかけてがネギの旬の時期にもあたりますので、食卓にもおすすめ。よく噛んで食べることで冷えていた内臓が刺激されて、体がじんわりとほぐれるように温まります。
コロナだけでなく、インフルエンザなどの心配も尽きませんが、健康維持のために大切なのは「自分自身の体を元気な状態でキープ」するための日々の行動です。 日々の暮らし方や食べるものこそが、私たちの体をコントロールしています。ネギを思い出しながら、冬のファッションや美味しい食を楽しんで、元気にガンバリましょう!