魂がこもっているものが、美しい。

2019.09.12 更新

    フラワーサイクリストとして活動する河島さん。日々、約30~40%もが捨てられているという「ロスフラワー」を回収し、ドライフラワーなどに変え、イベント会場の装飾に活用したり、アクセサリーや生活雑貨などに形を変えて販売しています。生花業界における花の廃棄問題に取り組む彼女の先には、美しい循環がありました。

    ドライフラワーが持つ、生花とは異なる美しさ。

    草花木果::改めて、河島さんはどんな想いでロスフラワーに向き合っていらっしゃるのでしょうか?

    河島さん(以降敬称略):生花の廃棄問題は、おそらく日本だけでなく世界中のどこでも起きていることだと思いますが、私の活動のようにロスフラワーをドライフラワーに変えて新たに商品として生まれ変わらせて循環させる、という取り組みはまだあまり耳にしません。業界の中には、ドライフラワー=お花の死骸と考える方もいらっしゃるようで、まだまだこれからなのかな、とも感じています。私にとってドライフラワーは、言ってみればアンティークのような存在。生花とは違ういい味が出て、趣を感じるものです。その美しさをもっと世の中に知らせることができたら、と思っています。

    草花木果:このアトリエにも、たくさんのドライフラワーや商品がありますね。

    河島:はい!私にとっては、たとえば花や葉を使った後の枝も大切です。装飾の仕事などもあるので枝を棒に見立てて、さまざまに使うこともできます。使えるところは、全部使っていますね。 プライベートでは、もちろん生花も飾ったりしますが、一番咲き誇っている時の生花も大好きですが、逆に朽ちていくプロセスにも美しさを感じるんです。

    自分自身の心に向き合うこと。

    草花木果:なるほど。草花木果は、日本の自然の力を活かした化粧品ブランドです。日本の花や植物には、どんな印象をお持ちですか?

    河島:日本の、特にオーガニックなお花には繊細さを感じます。花びら一つひとつの形から、個性を持ってイキイキとしているんです。農薬を使った植物は、なぜか同じような形の花びらになるんです、不思議ですね。野菜と同じで、茎が曲がっていたり自由にのびのびの育ったお花にはとても魅力を感じます。同じお花の種類でも、大きさや咲き方、花びらの形などが微妙に違う。そんな野花のような自由で繊細な雰囲気があると、とても素敵だな、と思いますね。

    草花木果:そもそも、河島さんが「美しい」と感じるものは、どういうものなのでしょうか?

    河島:私は、魂がこもっているものがすごく美しいと感じます。生き方に言い替えるなら、自分自身に向き合っている人、かな。自分の心に素直に従って、臆せずにチャレンジをしているような人。想いがある人の目は澄んでいて、本当に美しいし魅力を感じます。偽りなく生きている姿勢に惹かれるのかな。

    草花木果:なるほど…。では、そんな風に生きたいと思っても、つい日々の忙しさの中で自分の心をまっすぐに見られなくなってしまった時は、どうすればいいでしょうか?

    河島:日々、自分の心を観察するようにしてはどうでしょう。1日ひとことだけの日記をつけるのもおすすめです。そこに書くのは「今日カレーがおいしかった」だけでもいいんです。自分の心を観察する癖をつけて、何が嬉しいと感じるか、嫌なのか、そういうことを知るようにするといいと思います。

    草花木果:わかりました!やってみます。これから、河島さんがやりたいと思っていることはありますか?

    仲間を見つけ、「廃棄の無い花屋」を広げていきたい。

    河島:店舗展開をしたいと思っています。今はロスフラワーを集めてアトリエでドライフラワーを作り、作品を作り、ポップアップストアで販売したり、企業の行う展示などのお手伝いをしていますが、まずは1店舗、ロスフラワーを活用したさまざまな商品を紹介できる場を持ちたいと思うようになりました。

    お店のコンセプトは「廃棄の無い花屋」。ドライフラワーにできる生花だけを選んで扱い、廃棄のない循環がうまくできる形を作りたい。そしてそのオペレーションがうまくいくようになったら、フランチャイズなどで多店舗展開したいと思っています。そのためには、私の活動に共感してくれる仲間を集めないと、と思います。一緒に展開してくれる仲間がいなければ、実現できない夢です。2020年の実現を目指して、今、動き始めています。

    草花木果:植物とともに生きるために。河島さんの活動はとても参考になります。私たち草花木果も、自然とともに生きる「循環」をさらに考えてみよう、と気づいたおしゃべりでした。河島さん、ありがとうございました。

    今回おしゃべりした方
    河島春佳さん

    フラワーサイクリスト。大自然溢れる長野県生まれ。
    ロスフラワーを回収し、ドライフラワーなどに変え、さまざまなものづくりを行っている。商業施設やイベント会場などでの装飾でも活躍中。 青山で行われるファーマーズマーケットなどにも不定期で出店している。 http://harukakawashima.com/wp/