夜が長くなりはじめます。
実りの秋に、お米のお話。

2020.09.18 更新

    しぶとく居座っていた夏も、そろそろ退場。どこからともなく鼻をくすぐるキンモクセイの甘い香りとともに、秋が訪れます。
    今年の秋分の日は9月22日。昼と夜の長さが等しいこの日を境に、徐々に夜が長くなって、まさに「秋の夜長」を実感。 今回は、秋の実りの代表格「お米」に注目しながら、おしゃべりしましょう。

    新米をいただきながら、もっと元気に、健康に。

    金色のカーペットのように、田んぼで揺れる稲穂の美しさ。つい日々の暮らしでその豊かさを忘れがちですが、これぞ日本の誇る景色かもしれません。さまざまに暮らしが変わった今年も、お米は何事もなかったように、私たちに変わらずに実りを届けてくれています。
    ただ残念なことに、国民一人あたりのお米の消費量は昭和37年(1962年)頃をピークにずっと減少していて、今では当時の約半分くらいに落ち込んでいることをご存じでしょうか。日本で収穫された新米を手軽に手に入れて美味しくいただけるのに、もったいないですね!

    つい最近、東京農業大学、渡邊昌客員教授らにより「お米を主食とする国と小麦を食べる国で、新型コロナウィルスへの感染の仕方が異なる」ということを示唆する論文も発表されたようです。
    そこには、米食者は腸内細菌がよく働き、免疫機能が高くなることで感染がより抑制されるのではないかとありました。実りの秋に、日本に伝わる食材や食生活を改めて見直してみてはいかがでしょうか?

    ▼参考論文
    https://lupinepublishers.com/food-and-nutri-journal/pdf/SJFN.MS.ID.000155.pdf

    ▼米の消費量についての参考資料。
    農林水産省データより
    https://www.maff.go.jp/j/seisan/kikaku/pdf/data01.pdf

    さあ、おはぎ! え?ぼた餅?
    その違いは何?

    ならば!とまずは「甘い米」に手が伸びます(笑)。秋はお米と同様に小豆の収穫期でもあります。皮まで柔らかい新豆を使ったつぶ餡とお米で作る「おはぎ」が恋しくなりませんか?
    秋分の日のころにおはぎをいただくのは江戸時代からの風習ですが、ふと考えてみれば、「おはぎ」と「ぼた餅」ってどう違うのでしょうか。 そこで「おはぎ」と「ぼた餅」の違いを調べてみると、どうも諸説あるようです。

    まとめてみると‥・
    春は牡丹をイメージして大きめにボタッと作るので「ぼた餅」。対して秋は萩をイメージして小さく上品に作るから「おはぎ」。
    また地域や風習によっても異なるようですが、ぼた餅は、牡丹の花のようにお餅もつるつるに、あんこもこし餡を使うことが多く、おはぎは萩の花のように半つきのつぶつぶの餅に、つぶ餡をまぶすことが多いとも言われます。その差は少々あいまいですが…。もうそんなこと、もうどっちでも良き!(笑)と思ってしまうほど、美味しい!
    実りの秋は、おやつも豊富で幸せです。

    食べてよし、飲んでよし、つけてよし。
    田の神さまに、感謝。

    ちなみに秋分は、春にお迎えして稲の生育を見守ってくれた田の神さまが山へ帰る日でもあるとか。熊本にある阿蘇神社では実りを感謝する「田実祭(たのみさい)」が毎年行われています(今年は9月25日に実施)。
    その年最初に収穫されたお米が神前に供えられ、奉納行事として相撲や流鏑馬(やぶさめ)が行われるそうですが、同じように歌や舞を奉納するお祭りが開かれる地域もあるようです。

    食べてよし、そして日本酒などで飲んで楽しい。さらには、化粧品としてつけてもいい!のがお米パワーです。 そろそろ皆さんの地域でも、新米が並びはじめています。美味しすぎますが、どうぞ食べ過ぎ&飲み過ぎにはお気をつけて。

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    今回おしゃべりした方
    nouserさん