草花木果ですでにお馴染みのゆずを使ったスキンケアアイテムやシャンプー。ゆずの香りに包まれながらのお手入れは、肌も心も整え、日々にハリをもたらしてくれます。
草花木果では生産者さんとの交流を兼ね、毎年、ゆず収穫支援をさせていただいています。
ついつい布団にもぐりこんでしまいそうになる冷え込む朝。肌に「1日お疲れさま」と、そっと心の中でかたりかける夜。毎日のスタートとリセットにスキンケアは欠かせない存在です。そんな時間をより豊かなものにしてくれるのが、まるで本物のゆずのようなフレッシュな香りをただよわせる化粧水たち。乾燥しやすいこの時期にも、揺るがない美肌へと導いてくれる救世主です。まだまだ昼間は夏の日差しが残る11月初旬、高知県安芸郡安田町にて、ゆずの香りが生まれるまでのストーリーを体感して来ました。
自然に恵まれた、高知県。
「南国土佐」と称される通り、海や山、そして川に恵まれた風土が自慢の高知県。今回訪れた安芸郡安田町は、農業を営む方が多く暮らす山間の地域です。「歴史と自然、おいしいものが集まった地域」で、歴史的な史跡や寺院などが点在し、また、川遊びや釣り、キャンプなどで1年中遊べる安田川や、四季折々の美しい風景を見せてくれる神峯山がそびえ立ちます。
そんな、豊かな自然の恩恵を受けて農業が脈々と受け継がれており、中でもゆず農業は特に盛んに行われています。少し車を走らせると生い茂る緑の中にかわいらしい黄色い実をつけたゆずの木がちらほら。「これが、化粧品の原料になるんだ〜」と、草花木果スタッフ一同胸が高鳴ります。
我が子のように育てられた、有機栽培のゆず。
「桃栗三年柿八年」。果樹を植えたら、食べられる実がなるまでに相応の歳月を待たねばならないことから、何事も成し遂げるまでには相応の年月が必要だということを意味することわざです。実はその後に、地域によってさまざまなフレーズがつけられており、高知では「桃栗三年柿八年、ゆずの大馬鹿十八年」といわれているそう。そのくらいゆずを育てるのには、手間と時間を要するのです。さらに、今回お手伝いにうかがった中山地区では、消費者の安全と環境との共生を考えすべてが有機栽培で生産されています。その為、1番の天敵は雑草なのだそう。土壌の栄養成分を吸い取ってしまうので、週に1度の草刈りは欠かせないのだとか。そう教えてくれた生産者さんのゆずを見る優しい眼差しは、「まるで我が子を見ているようだ」と感じる私たちなのでした。
実際にゆずの収穫スタート!
実際に道具の使い方や摘み取り方のレクチャーを受け、いざ収穫!ゆずの木には無数のトゲが生えており、厚手の手袋をつけて行うのですが、これがなかなか慣れずに大苦戦。しかし、時間の経過とともにだんだんとコツをつかみ、スームズに摘み取れるようになりました。「ひとつひとつ手作業で摘み取るけん、夫婦2人だけやと大変なんよ」と生産者さん。約1ヶ月かけて、すべてのゆずを収穫するのだそう。
姿は無骨でも、愛おしい。
有機栽培の場合、収穫されたゆずは表面がゴツゴツしている場合が多く、お世辞にも「美しい」とはいえません。けれども、化粧品の原料となるゆずを生産するには、有機栽培で育てられていることが何よりも大切なのです。生産者さんは「見た目は良くないけれど、有機栽培は土壌を豊かにするけん、良いゆずが育つんよ」と教えてくれました。
何だかそのはなしをうかがうと、収穫したゆずたちが、より一層誇らしげに輝いて見えるから不思議です。時折、葉を折り曲げるとほんのりとただよってくるゆずの香りでホッと一息つきながら、お手伝いは続きます。
次回に続く
レポートは、草花木果・落合が担当しました。