山形県高瀬地区の紅花まつりに参加しながら、おしゃべりは続きます。 「紅」の美しさは、驚くほど手間ひまをかけた日本の知恵の結晶でした。他にも、紅花の思わぬ効用も。
一時は壊滅寸前だった、日本の紅花栽培。
赤色は、日本人にとって生命を感じる色としてとても大切にされてきました。今でも、婚礼をはじめ、おめでたい行事の時には、必ずどこかに赤色を施します。特に、大変貴重なものとして古くから愛されてきたのが、紅花から採れる「紅」。江戸時代には「紅一匁金一匁」と言われるほど高価なもので、ごく一部の裕福な人々しか使うことができませんでした。 明治になると、政府に贅沢品より食料になるものをつくれと命じられたり、化学染料なども普及したことから、紅花栽培はすっかり廃れてしまったそう。 実はこの山形でも、戦後、偶然農家で紅花の種子が見つかったことをきっかけに、ゆっくりと栽培が復活してきたとか。今では、高瀬の紅花の「紅」はその品質の高さが評価され、特別なものとして価値が認められています。
鮮やかな「紅」を生む、発酵の知恵を生かした「紅餅」づくり。
紅花の名産地、山形高瀬地区で紅花まつりで地元の方にお聞きして思い知ったのは紅花の栽培の難しさ、「紅」を抽出する大変さ、貴重さ。 紅花から「紅」を採る方法はいくつかあるのですが、赤い色素をできるだけ多く、鮮やかに抽出するために、発酵させることで赤の色素を高める伝統的な方法が、紅餅をつくるという加工方法。
これは・・・ 1.荒振り:紅花の花を水洗いし、葉やゴミを丁寧に取り除く 2.中振り:花びらを水洗いしながら揉み込み、黄色の色素を出す 3.花寝かせ:3日間少量の水をかけながら、深紅になるまで発酵させる 4.搗き:臼でついて花びらをつぶす 5.成形:3cmほどの大きさに丸め、手で潰してせんべいのような形に 6.乾燥:何度も裏返しながら、天日で干す こうやって紅餅が完成しますが、紅餅1個をつくるために必要な紅花はおよそ300輪。 生花2kgあたり約200gと、わずか1%しか「紅」は採れないのです。
紅花で、肌がツルツルすべすべ。
高瀬地区の婦人会長をしている斉藤輝子さんにも、お話を聞きました。 「紅花の花びらを水洗いしていると、黄色い色素が出てくるんだけど、それを肌につけるとツルツルになるの!」
確かに、斉藤さんのお肌はシワが少なく輝いています。お宅は専業農家ではないとのことですが、外で農作業をされているというのに、色白でツヤツヤ。手肌もきれいです。 「肌にもつけてるし、紅花の効用はいつも実感しています」 「昔、この辺りの武将は、紅花で染めたフンドシをしていたらしいの。保温力があって、カゼをひきにくかったそうです。今は、私たちは紅花染のスカーフをしているんだけど、ノドが痛い時とかも楽になりますよ」 「紅花を赤くするのは、本当に大変です。でも、やっぱり、きれいな赤になるとうれしいですね。夏につくった紅餅は保管して、真冬に染めるといい色になるんですよ」 紅花との暮らしについて、おしゃべりが弾みます。やっぱり自然の恵みは、すばらしいな~と実感します。
高瀬地区の女性が生き生きしているのも紅花効果?
「この高瀬地区は女系なんです」 そう教えてくれたのは、高瀬地区振興会の会長滝口孝一さん。 「この辺りは、お婿さんを取ることが多くてね。跡取りの長女が生まれると、北前船で運ばれた名酒、加賀屋の菊酒をふるまったという話です。」 確かに、おまつりを見ると、地元の女性たちは生き生きと活躍しています。これも、紅花で美しくなっている効用のひとつでしょうか。
草花木果の願いは、貴重な「紅」を女性の輝きに変えること。
この高瀬地区は、ジブリ映画『おもひでぽろぽろ』の舞台になった場所。 滝口さんは、このアニメ映画の中の、「有機農業は、勇気のいる農業」というセリフが忘れられないそうです。紅花はハウス栽培でも生産されているようですが、やはり畑の栽培とは色や質が違うとか。高瀬では畑での栽培にこだわっているそうです。 草花木果では、ほとんどのメイク品に紅花を配合し、その特性を生かしています。 広がる紅花畑を眺めながら、紅花の貴重な「紅」に思いを馳せた1日。この「紅」を、女性の輝きに変えることのできる喜びを、改めてかみしめました。
2019年10月から発売する草花木果の新ベースメイクも紅花の力が活きています。
「紅花素肌感アップパウダーEX」を全ての新ベースメイク商品に配合。自然で血色感のある明るく澄んだ肌に仕上げます。
素肌そのものを美しく魅せる<パウダーファンデーション>と、 汗・皮脂に強く、美しさがくずれにくい<化粧下地 テカリ知らず>の組み合わせがおすすめ。
手軽なナチュラルメイクには、 艶やかで透明感のある肌に仕上げる<化粧下地 素肌補整BB>と 美しい仕上がりが持続する<ルースパウダー>の組み合わせを。